市場調査で頭をやわらかくする。
あるところのビルの上に大きな屋外広告があります。
先日までカラー展開で目を惹くiPhone5Cの看板(携帯会社のロゴ付き)だったのですが、新しいiPhoneが登場し、今回は携帯会社のロゴがついていませんでした。
前の広告では携帯会社のロゴが付いていたのに今回は付いていないのはどういうことか?広告戦略は色々な企業の思いが入っており、需要家に対しどれだけその企業の意思を伝えることができるかがポイントとなりますが、今回はどういう意図で携帯会社のロゴが入っていないのかとても気になるところです。
↑先月の新機種発表前の看板
どの業界でも市場調査を行う際、有効な手段として実地での定点観測を行います。
例えばこの看板広告のように新商品の移り変わりを把握できる、とても分析しやすい手法です。
容器においても開発を行うため、お店やショッピングセンター、WEBでの販売サイトの同じページや検索ワードでチェックする等、実地観測を行い、ニーズを探り当てる努力をします。
新しい仕掛けを行うためには定点観測で得た知識を深堀りし、更なるニッチを生み出す必要がありますが、先走りすぎると受け入れられない容器を提案することになってしまいます。
我々容器を扱う会社にとって、化粧品や食品・医薬品などを製造される企業様が主に販売先となります。容器の業者サイドから見えてくるトレンドと、化粧品などの商品をつくる企業サイドから見えてくるトレンド、そして実際の消費者サイドが求めるトレンドとが入り混じり、思惑が入ってくることで、市場調査から得た知識を活かしきれない時もあります。
市場調査で得た知識を活用せず、つい売り込む気持ちが先行し、情報を押し付けてしまうこともあると思います。それを防ぐ為にも市場調査を繰り返し継続することで得ることはたくさんあります。
業界にどっぷりつかっていると一元的な見方に凝り固まってしまうこともあり、その凝り固まった頭をやわらかくするために市場調査や展示会などでの見聞は必要なのだと思います。
頭をやわらかくした上で強い意志を持って発信し続ければ、トレンドに振り回されず、且つ自己中心的にもならない容器がつくれるものだと信じたいところですね。