容器と内容物の相性と選定

・容器の選定において重要な要素はどういうものがあるでしょうか?

武内容器オフィシャルサイトを見ていただく中での検索キーワードはたくさんありますが、例えば化粧品の容器選定では「おしゃれな容器」を最重要にされているお客様がいらっしゃいます。

とても重要な要素なので、私たちもできる限りたくさんのお客様が求める「おしゃれな容器」の開発意識を心掛けていますが、その前の大前提として「内容物との相性」が適性かどうかを確認しなければならないのです。

 

・容器や付属品にもそれぞれの物性・特性があるのです!

例えば樹脂の容器は化成品です。化成品である内容物の成分と化学的な反応を起こす可能性があるということです。

内容物は自然物であれ化合物であれ品質を維持するためには容器に頼る部分は多いと思います。

しかし、内容物は各素材の配合比が商品によって変わります。同じ成分でも例えば油分が多かったり、香料が多かったり、どの配合比が常に樹脂容器との相性が良いか結論づけることはできません。

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・内容物も容器も物性は常にオリジナル

良くご質問を受けることがあるのですが、一般的な内容物の名称でご質問される場合があります。例えば「酸性の洗浄液を入れるけれども容器は大丈夫?」「オイル系の美容液を入れてもPETボトルは大丈夫か?」などの質問です。

樹脂の物性データは樹脂原料ベースでの、耐内容物特性はあるものの、実際に成形された容器に入れた状態での汎用データは原則ありません。

つまり全てが一品一様で、実際の内容物などは、様々な成分が化合されているため、データとしては、毎回実証テストをする必要があるのです。

過去より、このテストを怠ったことで、トラブルになったケースは多々あります。
短期間のテストではOKでも、長期間の保管条件によっては物性が変わることもあります。

 

・類似品が市場にあっても絶対同じ特性にはならない

市 場に出回っている類似品があれば、その実績を基に容器や付属品の選定を行うことは手軽ですが、必ずしも一致するものではないことを知った上で容器選定を 行っていただければ良いのではないでしょうか?濃度や配合率によって内容物の物性は微妙に変化します。また容器も同じ材質でも成型方法や加工などによって 変わります。

容器業者としては、過去の経験に基づきアドバイスできますので事前に確認し、その上で実証テストを行うことが、容器を選ぶ重要な第一段階になります。

より良いものをつくっていくには情報交換を密に行い、「急がば回れ」できっちりと進めていくのが良いのではないでしょうか?