容器の加飾について(ホットスタンプ加工は奥が深い)

今回はホットスタンプ加工(熱転写)についてのお話です。

容器の加飾で使われる頻度の高い加工です。

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↑帯状の金や銀色の加飾箇所及び右の容器ロゴ部がホットスタンプ
紙箱などの平面に対する加工に比べ、非常に技術力に左右される加工方法ですが、手法としては平面印刷と同様、デザインされた熱版を使い加飾されたフィルムを容器に転写させる手法です。
蒸着加工されたフィルムを使うと金ピカのロゴなどを転写することができ、豪華なイメージを演出できます。
ホットスタンプ加工は制限される事項が多く、実際に加飾を行う前にデザインベースで事前の打ち合わせを行うことがとても重要なポイントになります。容器の形状によっては加工できないデザインや工程数が変わることもあり、当初の予算を大幅に超えてしまう場合もあるので注意が必要です。

容器は立体形状の為、特に商品撮影などの際、デザインによってはせっかくの金属光沢感を生かしきれない場合もあります。また、光の明暗・濃淡・陰影によってはベタ感が強くなり写真撮影などで苦労することもあります。

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↑光の反射によっては金属感・光沢感が見えにくくなります。

 

コスト以上の高級感を表現できるホットスタンピング加工ですが、
デザインによる影響が大きいのが特徴です。

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↑上記いずれもCAP全面にホットスタンプ加工を行っています。(右はピンクの転写箔を使用)

 

また熱版を作成する為の刻印が必要で初期コストがシルク印刷と比べると高くなります。

 

 

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↑同じ容器でもホットスタンプの有無で雰囲気が変わります。

最近は転写フィルムの印刷機械も多種多様になり、技術も向上しており、今まではグラビア印刷に代表される、大量生産・高い初期コスト・安い単価の印刷手法以外に、小ロット・手頃な初期コスト・それなりの単価の印刷方法も出てきたこともあり、これからも期待できる加飾手法です。