お店で見つけたもの(その14)あっという間にオシャレなボトルに!

容器の業界にどっぷりつかっていると、容器開発をする際についおろそかになってしまう事があります。常に機能性と品質とコスト及びつくりやすさを優先する為に、どうしてもシンプルな容器にたどりつきがちで楽しい容器をつくるまでに至らないのが現状です。

どの業界でもそうだと思いますが、「あそびゴコロ」があるからこそ世間に受け入れられると知っていても、企業で働くかぎり「あそび」を開発に取り入れる事には勇気がいるものです。

 

最近コンビニで販売している商品ですが、ちょっとした「あそびゴコロ」を感じる容器を社員が見つけて買ってきてくれました。

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この商品の売価は決して安いわけではないと思いますが、実際に棚においてあると手に取って買ってみたくなる容器に入っているジュースです。何となくヨーロッパなどで販売していそうなデザインです。

面白いのが、コストの厳しい食品業界のジャンルにも関わらず、CAPが二つのパーツでつくられていることです。容器としての機能を有したCAP(スクリューCAP)とデザインと機能を重視したカバーCAPで構成されています。

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日本的な発想であればあればこのスクリューCAPとカバーCAPは別々に外れないような方法で形状を考えるのですが、この容器は簡単にカバーCAPが外れます。

 

機能面だけ考えると外側のカバーCAPは必要なく、中のCAPだけでも製品としては成り立ちます。この製品は開封防止と脱落防止の為に店頭に並んでいる時は封緘シールをわざわざ貼って固定しています。コスト意識だけでは非常識な容器になってしまいます。

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しかしこのカバーCAPがある事でとてもスタイリッシュで且つCAPの開閉が容易になる(CAPが大きいので開封しやすい)のです。

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コストや機能だけでない「あそびゴコロ」があるからこそこのような商品がでてくるのだという事を痛感しました。

 

ちなみにこの商品は「MADE in Hong Kong」でした。脱帽です!

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↑正面デザインに「MADE in Hong Kong」と書いています。